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経営審査事項(経審)その3『完成工事高』

第2回では総合評定値(P点)を算出するには5つの項目が必要になるというお話でした。
今回からはその5項目について一つずつ詳しく説明していきます。
まず今回は①完成工事高(X1)について詳しく見ていきましょう。

完成工事高(X1)が総合評定値に占める割合は25%となっていて、最も重要な評価項目といっても過言ではありません。完成工事高は、その名の通り工事の売上高のことで、建設業者の実力を如実に反映したものと言えるでしょう。完成工事高は業種ごとに算出され、審査基準日の直前2年または3年の平均完成工事高で評価されます。2年平均または3年平均かは有利な方を選択できますが、業種ごとに2年平均、3年平均を混合することはできません。例えば、土木一式工事は2年平均が有利な数字で、とび土工工事では3年平均の方が有利だったとしたら、どちらかに合わせなければなりません。一番、評点を上げたい業種に合わせるのが良いでしょう。

【完成工事高(X1)の算出方法】表参照
2年または3年の平均完成工事高の金額に応じた区分の算出式に当てはめて計算します。
(例)平均完成工事高7億円の場合は表の区分(23)の計算式に当てはめる。
①区分(23):6億円以上8億円未満→25×(平均完成工事高)÷200,000+868
②評点計算:25×700,000(千円単位)÷200,000+868=955
③P点換算:955×0.25(ウエイト25%)=238(小数点以下切捨て)

完成工事高評点算出式

自社が建設業許可を受けている全ての業種に対して経審を受ける必要はありません。入札を希望する業種を選択して審査を受けることができます。しかし、審査を受けない業種の完成工事高が、評点に貢献できないのは勿体ないと思いませんか?実は、このような場合、審査を受ける業種に審査を受けない関連する業種の完成工事高を積み上げて申請することにより、評点をアップさせることができます。ただし、この制度は自由に積み上げができるわけではなく、あくまでも関連性のある業種間に限って認められています。例えば、土木一式工事で審査を受ける場合、審査を受けないとび・土工、鉄筋工事などの完成工事高を積み上げることができます。積み上げ計算可能な業種かどうか、必ず事前に確認しましょう。

朝日 裕美(OPEN行政書士事務所スタッフ、行政書士有資格者)

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